当会議所は、1950 年に設立された貿易懇談会を前身に、1964 年に会員間の親睦、その利益の擁護と増進、日墨経済交流の促進への寄与を目的として創設されました。現在ではメキシコに進出する主要な日系企業を中心とした 530 を超える会員の皆様のために、18 の委員会、勉強会を通じた当地ビジネス環境や治安・生活に関する情報収集と分析、セミナーを活用する形での　情報提供、メキシコ連邦・州政府当局へのビジネス上の課題に対する改善提言を軸に活動しております。

　2023 年12 月11日には当地にて開催されました第33回日墨経済協議会に参加させていただき、米国という巨大市場に隣接するメキシコの経済面での戦略的な重要性を再認識すると共に、治安や法的安定性、規制や税制といった日系企業が当地にて活動する上で重要視しているテーマについての議論を行いました。同協議会担う日墨両経済界を代表する組織である経団連とCOMCE（メキシコ国際企業連名）との会合に参加させていただけたことは、大変有意義なことでありました。また、日墨ビジネス環境整備委員会の活動の一環として、COMCEと包括的な業務提携を行うべくMOUを締結し日墨経済協議会を交えても持続的に協議できる体制の構築を行いました。メキシコ連邦政府へのより日系企業が活動し易くなる政策の提言行うことは簡単ではありませんが、COMCEといった団体と連携し一緒に渉外活動を続けて参りたいと思います。

　また、より具体的な成果を目指して本年度はグアナファト支部、ケレタロ支部はじめ、日系企業が集積して活動している地域に在籍されている会員企業の皆様と連携をしながら州政府との関係強化にも取り組みました。特に、重点的に取り組みましたサンルイスポトシ、アグアスカリエンテスといった州政府関係者と定期的に会合を行うことで、多少なりとも日系企業のプレゼンス向上に寄与したとの実感を得ましたし、今後の活動の布石となったのではないかと考えます。

　2024年、当商工会議所は設立60周年を迎えます。グアナファト支部も10周年を迎える節目の年となりますが、 6 月2日に行われる墨大統領選挙並びに総選挙という一大イベントを控えていることもあり、次期政権メンバーと良好な関係を築くべく、当商工会議所としては日本国大使館、総領事館、JETRO、JICA 、JBICとの連携一層深めさせていただき、引き続き「官民オールジャパン」として取組みを強化したいと思います。選挙前後の積極的な情報の収集と分析を行う一方で、　皆様のお役に立つ情報発信を行って参ります。

引き続き会員の皆様の、倍旧のご支援とご鞭撻、並びにご協力を賜りますようお願い申し上げます。